Successful Failure -短編集-
「おめぇ、何ジロジロ見てんだよ!」
3人組でコンビニの前に座っているその中に優馬はいた。
「別に…」
そう言って、オレはコンビニに入ろうとした。
普段ならここで喧嘩を買うのだが、この日は月曜日だった。
そう。
ジャンプの新刊を買いたくて、喧嘩を買う予定はなかったのだ。
「てめぇ、何なめた口聞いてんだ?あ?」
3人組の一人に襟を掴まれる。
普段ならここで拳をお見舞いするのだが、この日は月曜日だ。
ジャンプを拝みたいのであって、決してこいつらの鼻血ブーッの姿を拝みたいわけじゃない。
「すみませんねーでも、見てないもんは、見てないんすよ」
精一杯のイライラを抑えた敬語だった。