Successful Failure -短編集-




「こいつほんとなめてますよ!やっちまいますか?優馬さん!」



反りの入った金髪。



こいつが優馬だ。



ここで、オレはこいつがあの「狂犬の優馬」だということを知った。



どんな相手にも果敢に殴りかかる。
土下座をしている頭を目がけて反動蹴速迅砲を蹴り込むとの噂を持つ優馬だ。



これは、ジャンプを手に取る前に手を洗わなきゃいけないと思っていたが、優馬は、黙って手をひらひらとさせた。



「優馬さん!いいんすか!?」



「いい。弱虫相手にするほど、暇じゃない」



その優馬の言葉にオレは、カチンっときた。



襟を掴むその腕を握り、思いっきり店内へぶん投げてやった。



ピンポーン!



「いらっしゃいませ、お客様」



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