Successful Failure -短編集-
いやー、やべーな。
幾らなんでもこの大リーガーの大群を一人で相手にできる自信はない。
さあて、どう切り抜けるか。
「おっ?そこで煙草吸ってる奴。あれ、狂犬の優馬じゃねーか?あ?」
おお、そうだ。
オレには番犬がいるじゃないか。
「おい、優馬…とか言ったっけ?手貸せ!」
「て、てめえ!優馬さんになんて口を!」
「キミもだよ。丸刈りくん」
「は、はあ?おめぇ、チョーシのんなよ!オレには、須藤って名前があってだな!」
すると、物分かりのいい番犬は、丸刈りの肩をポンっと叩いた。
「さっきのコンビニから単車持って来い。大至急」
そして、オレの横に並び、優馬が言った。
「条件がある」