Successful Failure -短編集-
確かにそうだ。
真帆を殺した奴らは、もう捕まっている。
ただ、敵を、根本を打ちのめさない限り、オレは納得しない。
ぶっ潰す!
そうしないと、真帆が可哀想じゃないか。
「今のおめぇが一人で言ったところで殺されるだけだ」
「それでも行く!!」
「馬鹿野郎!」
オレは、その時、初めて優馬に殴られた。
「おめぇが死んだら誰がこのMWを引っ張っていくんだよ!!」
「いいよ。お前にくれてやるよ」
「…お前だから。おめぇだからみんなここまでついてきたんだろーが!…悔しいけどよぉ、オレだけの力じゃここまで出来なかったよ。オレは、あの日!あの晩!おめぇなら、おめぇならついてやってもいいかなって。いい夢見させてくれっかなって!そう思って…クソッ!そう思って、ここまでついてきたんだよ!!…なぁ、総長!!!」
オレは、幸せだと感じた。