Successful Failure -短編集-




そのはずなのだが・・・



女性は、淡路町を過ぎても目を閉じたまま起きようとしなかった。



眠っているみたいだ。



いつもなら、淡路町をすぎてすぐに女性は、カバンを肩にかけ、席を立ち上がる。
いつもだ。



いつも同じ電車に乗っているから、わかる。



どうしたのだろうか。
今朝は降りる駅が違うのだろうか。
可能性は、ないとは言えない。



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