ジサツストッパー〜これから自殺する人へ会いに行く〜
意気なり、オッサンが俺の両肩を掴んでガタガタと揺らす。顔はぐちゃぐちゃになっている。



「さとし、すまん!ゆるしてくれ!一人で淋しいだろ、わたしも天国に行くから待っててくれ」



さとし?



これは、あれか?俺を息子に見立て、話しているのか。


狂ってる。


どうしよう。


わからない。



よし!これも、オッサンのためだ。息子になったつもりで話そう。

さとしを演じるぞ!



はげまそう。




俺は胸ぐら掴んでいってやった。
「いい加減にしろ!何、いってんだよ!目、覚ませオッサン!こんなことしても、ひとしは悲しむだけだ!!」
そして頭を叩いた。



『パチ〜〜ン』




いい音だ。




玲瓏として響く、オッサンの頭。


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