ジサツストッパー〜これから自殺する人へ会いに行く〜
「それで?」
「うん。カラオケボックスに、入ったんだけど、すっごく中が広くて、おっきいテレビがあって、冷蔵庫もあって、でも、いちばんビックリしたのは、ベッドがものすごくおっきくて、全体的にピンク色ですっごくかわいい感じの部屋で、まるで、何だろう?わかんないけど」
ラブホテルです。
何てヤツだ。女子高生を騙して、ラブホに連れ込んで、自分自身の性的欲望のためだけに、女の子のこれからを完全に破壊する。
人間じゃない。でも、あてはめる言葉が見つからない。
これからもっと、辛いことを聞くことになるだろう。
「スゴくショックなことがあったんだよ」
「うん。どうしたの?」
破壊のはじまり。
「カラオケがあったんだけどね。機種がちょっと古くて、新曲がはいってなくてガッカリしたんだけど、うん。それでも歌ったんだけどね。やっぱり盛り上がらなくてね。木村さんも歌ってくれないし」
「・・・・・・・・・」
がんばれ俺。