うそつき王子の秘密のキス
急に静かになった教室で、放りだされたアンケートを片付けながらざっと見た限りでは、わたしの知らない曲ばっかりだし。
きっと、この中から、多数決で流行りの曲になるんだろうなぁ、と思った。
あ~~あ。
本当に、何もかも上手く行かないし、嫌なことばかりある。
でも、こんな時こそ元気の出る曲だよね。
どうせ、皆が知らない曲だし、選ばれるワケ無いけど紹介ぐらいはしてもいいかな?
……って、佐野さんに言われた通り。
わたし、アンケートの一番最後に今まで鼻歌で歌ってた曲の名前を書いて、アンケートの束を、職員室の担任まで出しに行ったんだ。
そして、そのまま。
家に帰ろうと、昇降口に向かったその時だった。
わたし、見ちゃった。
井上君が、体育倉庫の裏に入っていく姿を。
一人じゃない。
クラスのでも不良っぽい、ガラの悪い男子、何人か……と。
それが、穏やかな話し合いじゃなさそうだ、ってことは一目瞭然だった。
きっと、この中から、多数決で流行りの曲になるんだろうなぁ、と思った。
あ~~あ。
本当に、何もかも上手く行かないし、嫌なことばかりある。
でも、こんな時こそ元気の出る曲だよね。
どうせ、皆が知らない曲だし、選ばれるワケ無いけど紹介ぐらいはしてもいいかな?
……って、佐野さんに言われた通り。
わたし、アンケートの一番最後に今まで鼻歌で歌ってた曲の名前を書いて、アンケートの束を、職員室の担任まで出しに行ったんだ。
そして、そのまま。
家に帰ろうと、昇降口に向かったその時だった。
わたし、見ちゃった。
井上君が、体育倉庫の裏に入っていく姿を。
一人じゃない。
クラスのでも不良っぽい、ガラの悪い男子、何人か……と。
それが、穏やかな話し合いじゃなさそうだ、ってことは一目瞭然だった。