Fun days
健吾
バスケ仲間と、ファミレスでご飯を食べながらも、
村田はまだドキドキしていた。
ほんと、美桜とつきあってるみたいな会話だったな…
ハンバーグをつつきながら、ふっと笑ってしまう。
「どうした村田。思い出し笑いか」
めざとく佐々木が言う。
健吾と仲がいい佐々木は、
気が利くけど、チェックが厳しい。
「エロいな、村田は。
どうせ美桜ちゃんのことを思い出してるんだろ。」
健吾に言い当てられて、図星な村田。
「美桜ちゃん、村田のこと好きなんじゃね?」
「いや、美桜は好きな人がいるんだよ」
健吾に答える村田。
「本人は、いないって言ってるんじゃなかったっけ?」
佐々木に言われる。
そこまで言ってたっけ。
自分の口の軽さに腹が立つ村田。
「美桜は忙しくて、恋人をつくる気はないんだってば」
「ふーん。でもそんなの関係なくね?
俺ならもうやっちゃうね。
うん、あれならキスなんか余裕」
健吾の言葉に、驚きを隠せない村田。
そんなこと、あり得るのだろうか…
「つきあう前にキスとか、ありなの?」
非常識な健吾には聞かず、
常識的な佐々木に聞く。
「うーん、まあ、いい雰囲気になればねえ」
そうなんだ。
佐々木が言うことなら信じられる。
いい雰囲気、か。
「どうやったら、いい雰囲気になるんだろうか」
真剣に佐々木に聞く村田。
「とりあえず…手をつなぐあたりから
始めたほうがいいよ、村田は」
あまりにも必死な顔の村田には
いきなりキスは無理だろうと思う佐々木。
村田は、頭の中で美桜と手をつないでみる。
「すぐに手を離されそう。
間違って触っちゃったんだな、って思われて」
「…村田、ネガティブすぎ。」
苦笑いして佐々木が言う。
「夏休みに、美桜ちゃんと花火を見に行くんだろ?
その時にやってみなよ」
村田は頭の中で、浴衣の美桜と並んで
花火を見て、さりげなく手をつないでみた。
美桜は手を離さないでくれている。
これならいけそう…
「うん。そうする…」
にやーっと笑って答える村田。
「夏休みの花火大会って。先がなげーなー。
それまでに俺、美桜ちゃん取っちゃうよ」
盛り上がっている村田を尻目に、健吾が言う。
「でた。健吾のクセ。やめとけよ」
佐々木が、冷たい視線を送りながら言う。
「別にいいよ。美桜なら平気。
健吾のことを好きになることは、絶対ない」
水を差された村田が言い返す。
「へ~。余裕だな。」
確かに健吾はかっこいいけど、
美桜のタイプじゃない。
さっきも、ものすごく引いてたし。
それよりも、花火楽しみだな…
どこの花火大会に行くか、美桜と明日決めよう。
現像した写真を見せてくれるって、言ってたもんな。
またにやにやし始める村田。
その夜、美桜からメールが来た。
『ちゃんと9時に帰ったよ。
心配かけてごめんね(>_<)
あと、髪の毛の色、
黒にしたほうが似合うと思う』
なんで急に、髪の色の話になるんだろ?
不思議に思いながらも、
美桜が言うならそうしよう、と簡単に思う村田だった。
村田はまだドキドキしていた。
ほんと、美桜とつきあってるみたいな会話だったな…
ハンバーグをつつきながら、ふっと笑ってしまう。
「どうした村田。思い出し笑いか」
めざとく佐々木が言う。
健吾と仲がいい佐々木は、
気が利くけど、チェックが厳しい。
「エロいな、村田は。
どうせ美桜ちゃんのことを思い出してるんだろ。」
健吾に言い当てられて、図星な村田。
「美桜ちゃん、村田のこと好きなんじゃね?」
「いや、美桜は好きな人がいるんだよ」
健吾に答える村田。
「本人は、いないって言ってるんじゃなかったっけ?」
佐々木に言われる。
そこまで言ってたっけ。
自分の口の軽さに腹が立つ村田。
「美桜は忙しくて、恋人をつくる気はないんだってば」
「ふーん。でもそんなの関係なくね?
俺ならもうやっちゃうね。
うん、あれならキスなんか余裕」
健吾の言葉に、驚きを隠せない村田。
そんなこと、あり得るのだろうか…
「つきあう前にキスとか、ありなの?」
非常識な健吾には聞かず、
常識的な佐々木に聞く。
「うーん、まあ、いい雰囲気になればねえ」
そうなんだ。
佐々木が言うことなら信じられる。
いい雰囲気、か。
「どうやったら、いい雰囲気になるんだろうか」
真剣に佐々木に聞く村田。
「とりあえず…手をつなぐあたりから
始めたほうがいいよ、村田は」
あまりにも必死な顔の村田には
いきなりキスは無理だろうと思う佐々木。
村田は、頭の中で美桜と手をつないでみる。
「すぐに手を離されそう。
間違って触っちゃったんだな、って思われて」
「…村田、ネガティブすぎ。」
苦笑いして佐々木が言う。
「夏休みに、美桜ちゃんと花火を見に行くんだろ?
その時にやってみなよ」
村田は頭の中で、浴衣の美桜と並んで
花火を見て、さりげなく手をつないでみた。
美桜は手を離さないでくれている。
これならいけそう…
「うん。そうする…」
にやーっと笑って答える村田。
「夏休みの花火大会って。先がなげーなー。
それまでに俺、美桜ちゃん取っちゃうよ」
盛り上がっている村田を尻目に、健吾が言う。
「でた。健吾のクセ。やめとけよ」
佐々木が、冷たい視線を送りながら言う。
「別にいいよ。美桜なら平気。
健吾のことを好きになることは、絶対ない」
水を差された村田が言い返す。
「へ~。余裕だな。」
確かに健吾はかっこいいけど、
美桜のタイプじゃない。
さっきも、ものすごく引いてたし。
それよりも、花火楽しみだな…
どこの花火大会に行くか、美桜と明日決めよう。
現像した写真を見せてくれるって、言ってたもんな。
またにやにやし始める村田。
その夜、美桜からメールが来た。
『ちゃんと9時に帰ったよ。
心配かけてごめんね(>_<)
あと、髪の毛の色、
黒にしたほうが似合うと思う』
なんで急に、髪の色の話になるんだろ?
不思議に思いながらも、
美桜が言うならそうしよう、と簡単に思う村田だった。