紙飛行機にのせて…
「え?ううん?知らない。」

「そっか。えっとね…慎也って、言うんだよ。その子…」

「へー。」


「あ、やば!じゃあね。琴美ちゃん。」
腕時計を見て、紗子は出ていった。

1人になった琴美。

作った歌詞ノートを見て、
「ねぇ、君は…」
そう、呟いた。

あの子のことを考えて…

明るく過ごしてる彼女。だが…それは半分。

ふと、窓をみる。


「あ。紙…飛行…き?」
紙飛行機が、横に飛んでいった。

それをみて、琴美は…

「…あの紙飛行機にのせて…何処か…遠くへ行ければ、良いのに…」
そう、呟いた。

琴美の夢は…儚い…
体の所為で…

「ふ…っ…」
泣いた。声をおし殺すように…

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