紙飛行機にのせて…
「…覚えてないなら、別に…良いけど。」

「先輩、にゃんで…あの、失礼かにゃと…思いますが…まだ…進路なんて、どうでも良いと思ってますか?」

眉根がピクリ。

「あぁ、思ってる。」
腕を組んだ。


「そうにゃん、ですか…」

「それが、どうした?」


「余計な、お世話かもしれにゃいかもですけど、先生と…」

そう言いかけると…

「お?慎也、来てたのか?」

琴美の主治医で、慎也の父兼当病院の医院長の政人がきた。

「あ!センセも知ってるにゃね!」

「ん?」
気まずい…

「あー、うん?教えたいのも山々だが…忙しいから教えられないな。すまん!」


それはそうだろう。
医院長で、忙しいのだから…


「聞くなら、田辺に聞いてくれ!」

「用がないなら、帰れば?つーか、消えろ。」


軽蔑の眼差しを、父の政人に向けた。

< 111 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop