紙飛行機にのせて…
それは直ぐに理解できた。

だって、政人が紗子に耳打ちしていて、終わった後の紗子の顔をみて分かった。


顔が、紗子の顔が…青ざめていたから…

「かにゃり、やばいのかにゃ?センセ。」
琴美が聞くと、表情が曇った。


「そうにゃんだ…」
シーンと、静まる。


数秒くらいして、

「ァアぁー!」
琴美は発狂、錯乱をおこした。
カッターを持って、叫んで…


「琴美ちゃん!抑えて!」
政人が、琴美を抑える


「うァアぁー!」

抑えつけた、政人を琴美はカッターで頬を切った。

「琴美ちゃん…」


一旦離し、
「田辺、注射持ってるか?」
紗子に、そう言った。


「すみません!持ってません!」

「…田辺〜!」
琴美は錯乱したままだ。


と、
「花戸?それと…父さんに…紗子、さん?」

慎也が、病室に入ってきた。
琴美は、慎也を一瞥すると…


カッターが手元から床に落ち、

琴美は涙を流して、
「慎也…先…輩?」
そう言った…

ふっと、琴美は意識が途絶えた…


——————…

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