紙飛行機にのせて…
「数学〜!」
チャイムが鳴った。

「もう…都月、教科書取って。」

…?
「席、隣なんだから。」
隣の椅子の後ろを見た。彼女の苗字が…


「はい。」

机の中から、指定された教科書を渡した。

「清香、早く帰んないと…」

「あ!それじゃ。」


斉藤さんは、教室を出て行った。


***


昼休みになり、屋上で寝転がってサンドウィッチを咥え、ほおばっていた。


「…」
あの、例の写真を見た。


例の写真とは、幼い頃の小さい琴美と自分が写っているあの写真だ。


「年齢は、花戸が4,5歳かな…で、僕が…6,7歳かな…」

右手に写真、左手にサンドウィッチ。



「何してるんだ?都月慎也。」

ひょっこり、誰かが見合わせた。
間中優だった。

「…⁉︎」

びっくりして起き上がり、間中と頭がゴッツンコ。

それと、ゴクンと一気にサンドウィッチを飲み込んでしまった。


「あ、悪りぃ…ケホ。」

「いや、別に…ゲホ…」
ペットボトルの水を飲んだ。

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