紙飛行機にのせて…
「母さんな、来週辺りに…手術を受けることになっているんだ。」

「何処か悪いの?」

「ガンだ。ほれ。」

くいと親指で、レントゲン写真を指した。


「ガンの病原体が転々としてる。肺のガンだな。乳癌だったが、移動してな…それと、心因性の腎不全。んで、俺が手術する。」



「いつから、だったの?」

「さぁな…隠してたんだろうな。そんなそぶり、見せなかっただろう?

ちなみに、水曜か金曜だ。」



「…今度は、失敗しないよね?」
慎也は、まだ気にしていた。


「…あぁ、勿論だ。」


最初の間が気にはなったが、
慎也は、父を信じることにした…


そして、手術の日…


「行ってくるわね〜♪」

母は笑って、そう言って、手術室に入っていった…

学校はたまたま半日で終わり、行けることになった。


手術室の隅っこにある長椅子に座って待っていた。


「…母さん。」
手と手を合わせて、祈る。


「慎也ちゃん!」

「小浮気さん…」

数分程度たって、母親の妹が来た。

チッ、チッ…

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