紙飛行機にのせて…
「やーゃ!」

琴美は、病院に行くことをことごとく否定してた。
病院が嫌いだった。


「もう、琴美ったら…困らせないの!」

「やー!お母さん嫌い!」

抵抗するが、すでに遅し。
何故かと言うと…


「琴美ちゃん、注射打つからねー。」
もう、病院にいるからだ。

「ひ、びぇーん!」
琴美は泣き出した。

「琴美ちゃん…」
医師は、慌てふためいた。


その時…

「父さんいる〜?あ、間違えたぁー。それと…うぜぇ。」

青いパーカーの下に半袖に、下は橙色の短パンを穿いた男の子は、パーカーのポケットに手をつっこんで言った。


「ごめん×2、慎也君。」

「びぇーん!」


「うぜぇ。おい、泣き止めよ!」

その男の子が怒鳴ると、琴美はさらに泣き出した。

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