紙飛行機にのせて…
それぞれの過去を話し終えて…
「…そうなんだ。」

「…顔。平気か?」

「うん、大丈夫。でもね、人によっては歪んで見えるんだ…」

「そうか…」

ちょっと沈黙の後、
「あのね、来週…」
琴美が口を開いたが…


「こーとみちゃん♪来週の手術なんだけど…ん?慎也いたのか。」

「きっも!クソ親父。」
慎也の父親が来た。



「あのね、しん…先輩。手術なんです…来週の土曜日。」

空気を読んだのか、琴美は慎也の事を“先輩”と言い、敬語を使った。


「え…?」

「ちなみに主治医の俺がやる!」
眉根があがった。


「なん…だと。」

「ちょ、先生。」
琴美は慌てふためいている。


「…慎也、やっぱり…気にしているのか。」

(うるさい…)


あれは、父親の所為ではないと…慎也は分かってる。

今になって…

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