紙飛行機にのせて…
「本当は、あんたのいるこんな病院、いたくないんだけど、聞きにきただけだ。

あんたさ…五十嵐詠一に嘘ついただろ?
それって、五十嵐詠一が、

憧れているからだろ?あんたに。ただ、それだけだろ?」

そーとう、信用してないな”と、政人は思った。



「慎也。あのな、確かに一理ある。けどな、俺はな…」

立ち上がり、慎也のいる所まで行く。


「詠一君を安心させるために、嘘をついたんだ。」

と、慎也の片方の肩をポンと優しく叩いて言った。


「…きも。」
そう言って、その手を払った。


「で?本当のところは何なの?五十嵐は帰ったから、話せよ。」


“親に向かって、上から目線な言い方、むかつくなぁ…”と、思ったのは内緒にしておいて、

胸の奥にしまうことにしたのは言わない。


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