紙飛行機にのせて…
だからこそ、必死に声をかける。

「静也君!」
叫び続けていると、詠一がきた。

「琴美!」
詠一も…声をかける。


「「琴美!」」
両方ともに、声をかける。

プルルル…ピーコン

「な、何で悪化するんだよ!」

喧嘩をしたいが、それどころじゃない。

「琴美…」
もう、ダメなのか…


「琴美。」
詠一は、早くも諦めていた。


いや、違うかもしれない。

『俺は、お前の恋を応援するからな。』
4日前、詠一に言われた。



「琴美!聞こえているんだろ!」
慎也は、琴美の手を握った。


「琴美!」
慎也は叫び続ける…

すると…
ピクリと、手が動いた気がした。


「琴美⁉︎」
機会の音もなくなった。

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