紙飛行機にのせて…
ピク…

「しん、や…君?」
その場にいた全員が驚いただろう。


彼女、琴美は、
弱々しい声だったが、目を覚ましたのだ。

「!琴美、よかった…」
慎也は泣き出しそうになった。


「はにゃ?…にゃにゃ⁉︎」

「あ、ごめん!僕…」
握った手を離した。


「ううん…あにょさ、私…どしてたの?」


「覚えてないのか?」
きょとんと、琴美は首を傾げた。


「にゃはは…覚えているとしても…夢かにゃ?って〜⁉︎人多い!」


琴美は、ぶんぶんと首を上下左右に振った。


***

「落ち着いた?」

「うん。」
父親に頼んで、慎也と琴美。2人きりにしてもらった。



本当は、詠一がいても良かったが、

本人が、
『俺は、応援するからなって、言っただろ?』
とのことで。

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