紙飛行機にのせて…
そのまま…飛び出してきたから…
慎也に…ホワイトボードを投げつけて…


「…」

ポタッ。
涙が零れた。


「…〜!」
声のない嗚咽が漏れる。




「大丈夫?」
30代くらいの男性に声をかけられた。


顔をみると…溶けてる。


驚いて、男性から顔を背けた。
瞬間、

-なんだよ。心配したってのに…
幻聴が。

(怖い!いや…)
怖いよぉ…


「どうしたの?」
男性と同じ年くらいの女性がきた。



その人も…琴美の目には…
顔が…溶けてる。


「〜!」
だめ、やっぱり声が…


「ねぇ、この子…病院にいたんじゃないの?」

「病院?」



琴美の事を話しているようだが、
琴美の耳には入ってこない。

「君、病院から…」
男性が話しかけてきたが…


男性の顔をふと、また直視した瞬間、
溶けていて、パニクってしまったのか…

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