紙飛行機にのせて…
「いなくなるとか言うな!」


「まだ、いなくならないよ…冗談にゃ♪」

嘘。けど…半分は本当かな…


「余命、すぎ、て、るん…だ。」
眠くなってきた。


「ごめんね…眠くなって、きちゃって…」


「お休み…けど、このまま…いなくなるなよ?」

「うん…お休み。」


ごめんね…これで最後なんて…嫌にゃんだけど…

もう、限界みたい…

これで…最後なんて…ごめんね…



-あと、少しだけ…生きて。

眠りに着いた瞬間、琴美に、そんな声が聞こえてきた。


-“あの子”に…ちゃんとした別れを…告げてあげて…

女性の声を、琴美は知っている気がした…



タイムリミットは、後…

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