紙飛行機にのせて…
慎也はそれなりに反省していた。
それなりに…


それで、今日…

「ひらいてみたら?」
紗子が促す。

「ちょ、紗子さん!」

「良いじゃないの〜」

「ダメですってば!」
困ると、訴えたが…



「慎也君…」
琴美を慎也は見た。


紙飛行機を…広げていた。
琴美が俯いた。

おそるおそる、慎也が覗き込むと…

「ありがとう!…にゃ?」

-ゴイーン!
顎を強打した。

顎を抑え、睨んだ。

ハプニングとはいえ、少々、イラついているのだ。


「にゃにゃ⁉︎」

「あらら…」
「地味に痛いんだけど…」


冷たくあしらう。
何せ、気まずいからだ。

「…気まずいのは、知ってるにゃよ?」
琴美が言った。


「紗子ねぇ、濡らしてきてくれる?」
紗子に、ハンカチを渡した。


紗子は、近くの水場に行った。

「…そうだな。」
顎を抑えながら、素っ気なく言った。

「だけど〜♪気にしないにゃー♪気にしないにゃー♪気にしない×2にゃ♪」

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