紙飛行機にのせて…
仲直りして…
仲直りできて、数日たち…

「花戸琴美!」

慎也は、琴美の病室に来る。
夏休みが終わり、時々だけど…

「にゃは♪」

「外…出られる?」

「残念だけど…出れないんだにゃ〜♪“今日も”」

-出られない…きっと、もう…

「お?慎也、いたのか…」


「父さん…」
空気が重苦しくなった。
すぐ様、気づいた。


「はにゃ?」

「琴美ちゃん、応診だよ。」

「ふぁーい☆」
上半身を少し見せる。


「…⁉︎」

気難しい顔を主治医兼医院長の都月先生はした。

「センセ?」

「あ、嫌…何でもないよ。さーて!応診行かないと〜!」

そそくさと何か怪しげに、都月は病室を出ていった。


(あぁ、ダメなんだ…もう…)

琴美は…自分が長くないことを…前々から、重々わかってた。

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