紙飛行機にのせて…
まだまだ…
「お前は、何度言ったら分かるんだ!」

「すみません…」


担任から、進路指導室で罵声を浴びているのは…慎也だ。


けど、
「先生、僕は…」

進路なんて、どうでも良いのだ。

「どうでもいいだろ?ばぁ〜か!ちょっと来い。」

長机の横に回って、行く。

「デコ…」
「え?」

額をこづかれた。

「何度も言うようだが…ニートになる気か?ぇ?」


“ニート”仕事しない人のことを言う…

「いえ、それは…」

「なりたくないだろ?それとも、お前…就職か?どっちだ?」
慎也は、黙り込んだ。


担任は立って、

「さて、求人表を貼らないとな。
都月、お前…どうするんだ?出遅れてるぞ。

忙しいから、これで終わるが…このままじゃ、お前…留年だぞ?」

そう言うと、慎也の横をすり抜けて出ていった…

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