まずは完結、おめでとうございます。
主人公の慎也は病院長でもある父を持ち、大事な進路選択を迫られている高校三年生。
しかし彼は病院長でもある父の後を継ぐという考えはなく、また父に対しても不信感や嫌悪感を抱いている。
大事な進路選択の時期、夢も語らない慎也がある日、紙飛行機を飛ばしていると、車椅子に乗る女の子が声をかけてきて……。
慎也が抱いている負の感情、それを打ち消すかのようにいつも明るい琴美の存在がこの作品を和ませてくれます。
そんな琴美自身、実は余命を告げられている身。
けれど2人の出逢いは琴美に生きる力を、そして慎也には乗り越えていく力、そして自分自身で将来の選択をしていく決断力を持たせている。
琴美とのラストはぐっと切ない。
でも、生死に対する思いや考え、人が人と出会うことでの成長していく様を読める作品。
是非、ご一読を!