クローバーの約束。




どこ行ったのかな?


もしかして嫌われた?



吐き気がする…具合悪い
全身がだるい











「ゴホゴホ」











少し不安になりながらも湊くんが帰ってくるのを待っていると




数10分程で湊くんが戻ってきた











「湊くんどこ行ってたの…?」





「じゃじゃーーーんっ
プレゼントっ」











そう言って取り出したのは帽子



私のために…??


息が切れて帰ってくるくらい急いでくれたの?












「俺とお揃いっ!」











湊くんはそう言って同じ帽子をもう一つ取り出して
それを自分でかぶった




キラキラな笑顔で帽子を被る湊くんは
私の中でヒーローみたいに写った











「…ありがとう湊くん…」





「いいってことよー!
俺とお揃い嬉しいんだろー」





「うん!嬉しいっ♪」










本当にどこまでも変で馬鹿だけど

でもそれは湊くんなりの優しさってわかってる





もしかしたら湊くんは本当は普通なのかもしれない











「へいへいへーい
俺がかぶせてあげる」











そして私に帽子を被せてくれた湊くん





ありがとう…





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