クローバーの約束。




「みつば」











私の名前を呼んだ湊くんの声が少し震えていた



顔も少しだけ悲しそう




どうしたんだろう…今日の湊くん様子がおかしいかも…











「クリスマス
来年は2人でもっと楽しくパーティーしよ!」





「え…?」





「ご馳走いっぱい用意して
みんなでケーキ食べて、遊んで、プレゼント交換して…楽しもう!」











確かに今日は喋っただけだもんね


楽しそうに計画する湊くんにつられて私もそんな姿を想像してみる











「きっと、楽しいだろうなぁ…」





「うんうん!楽しみだなっ!」





「うん、楽しみ…」











湊くんと一緒ならいつまでも楽しくいられる気がする



でもなんでかな?



なんとなく、寂しくなっちゃった…











「湊くん」











私は湊くんが何か言う前に私からキスした




なんか悲しくなって、一人になりたくなかったんだもん






そっと、離れると少しお驚いた様子の湊くん




やっぱり恥ずかしいな…











「みつば大好きっ」





「私も…」











そして湊くんが抱きしめてきて、キスした瞬間








────ガラッ







病室の扉が開いた





< 115 / 225 >

この作品をシェア

pagetop