クローバーの約束。




「お父さん…本当に憎くて、何度も何度も会ったら一発殴ってやるって思ってた」











一発殴って許そうって思ってた



でもね…











「今はもうそんなことする体力もない
それに…お父さんのこと許したから
もう、怒ってないし憎くない」











なんとなくわかるもん


お父さんが本当の事言ってるって





私がそういったのは予想外だったのか
四葉も冬織くんもお父さんも私を見た











「こんなんだけど親子だし…
ずっと憎みあってるなんて嫌だから」











昔の私なら絶対に思わなかったこと




それを今は心から思える



それは彼のおかげなんだ












「あ、ありがとうみつば…
本当にいい子に育ったんだな」





「うん…」











今にも泣きそうに笑うお父さんに


少しだけ微笑んでいる四葉と冬織くん




これでいいんだよね…





湊くんのおかげで今の私はいる

そのおかげでこうやってみんなが笑えるんだ









私がボーッと湊くんのことを考えていると
お父さんが思い出したように口を開いた






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