クローバーの約束。




翌日



私がもう立つのが厳しいから車椅子で
一人で外の空気を吸いに行って

そろそろ帰ろうとした時











「うわーーん…」











ふわふわした感じの


見たところ小年生くらいの女の子が泣いていた











「どうしたの?」





「うっ…うっ…飛んで行っちゃったぁ…」











前の私なら放っておいたけど
なんとなく気になって話しかけると

訳のわからない説明





飛んで行っちゃったぁ???


風船か何かかな?











「何が飛んでいっちゃったの?ゴホッ」





「ここに挟んでたね、栞が飛んでいったの…」





「栞?」











こんなに泣くってことは
大切なものだったのかな?











「好きな子が買ってくれたの…
でも飛んでいって水にぽちゃんて…」











うわぉ…



それは泣いちゃうよね…




私のクローバーの栞がなくなるのと同じようなもんだよね…





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