クローバーの約束。




冬織くんと二人きりになり
少しの沈黙を破ったのは私











「頼みたいことなんだけど…」











さっき四葉から持って来てもらった栞の入った箱と

冬織くんに持って来てもらったスケッチブックと

この前から密かに書いていた湊くんへの手紙を



芽命から買って来てもらった鍵付きの箱に入れてガチャっと鍵をかけた





栞は1日分無くなってるけど…











「ゲホゲホッ…これ…私に何かあったら湊くんに…
この前のスケッチブックと一緒にしたら良かったのに二度手間でごめんね」











そう言って私は冬織くんにその箱を渡す











「いいよ」





「ゴホゴホッ…ありがとう
これから少しでも栞は増えると思うのゴホッ
それは最後、湊くんに渡す前に冬織くんが入れておいてくれないかな?」











こんなこと残酷なお願いだと思う


でもね、後悔はしたくないからさ
ごめんね冬織くん











「わかった」











冬織くんは淡々と返事をする割に
すごく悲しそうな顔をするから


私まで悲しくなってきた…











「私…ずっと湊くんと一緒に居られると思ってた…」











だからつい、そんなことを口走ってしまったんだ






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