クローバーの約束。




俺が病院へ戻ると
みんなはただ泣いていて



とても空気が重かった





とりあえずさっき見つけたクローバーを
眠っているみつばの横に置く






安らかな顔をしてるな



頑張ったよみつば…











「何しけてんだよー!
そんなんじゃみつばは喜ばねーよ?」











俺は笑顔でそう言ってみせる



大丈夫だ


いつもどおりに出来ている











「なんでお前は…なんであんたはいつもヘラヘラしてんだよ!!」











突然そう言ってドッペルゲンガー…四葉が胸ぐらを掴んできた











「姉ちゃんが!姉ちゃんがいないのに悲しくないのか!!
なんで笑っていられるんだよ!!」











悲しくないわけ無いだろ…



でもこうしないと自分を見失う




みつばが好きなのは笑顔だろ?











「四葉、落ち着けよ」











四葉を止めたのは冬織




冬織は暗い雰囲気ながらも取り乱した様子はない



まぁ内心穏やかじゃないだろうが…





こいつもみつばのこと…好きだったろうからな











「湊、ちょっと来い」











冬織は俺から四葉を引き剥がすと
俺を連れて病院の敷地のクローバーが咲いているところへ連れ出す





何の嫌がらせだこれは





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