クローバーの約束。
「よし、完璧」
30分くらい四葉に
髪やら服やら顔やらを触られ続けて
ようやく四葉は満足そうに微笑んだ
「す、すごい…別人だよこれ」
今、鏡にうつってるのは誰?
紛れもない私だ
「別人ってほどいじってないけどね」
「でも…すごい」
普段スッピン上等の私の顔には
ナチュラルだけど、綺麗に化粧がのっていて
普段櫛でとかすだけの髪は
短いのに丁寧にゆるふわに巻かれ
普段ワンピース1枚とかの服は
落ち着いた感じの浴衣を綺麗に着せられていた
本当に凄い、少しだけ手を加えたらこんなにも違うんだ…
もう一度言う
恐るべし、我が弟
「俺将来デザイン系とか美容師とかに就きたいからさ」
「へぇ♪」
だからこんなに出来るんだ
それにしても、初めて聞いたな
四葉の将来の夢
私の将来の夢はなんだろう?
決めてない
「絶対四葉ならなれるよ!
こうやってしてくれてありがとう♪」
四葉ならなれる
私はそう信じてるから
私がニッコリ笑うと少し照れながら私の背中を押してくる
「ありがと、ほら!
早く行かないと待ち合わせ遅れるよ!」
「わ!ほんとだ!
急がなきゃっ」
私が急いで出ようとすると
四葉が私の背中に向かって叫ぶ
「あんまり走らないように!
髪のセットと浴衣が崩れるから!」
「はーいっ!!
いってきますっ♪」
よーし!
張り切っていくぞーっ♪