クローバーの約束。
湊くんに連れて来られたのは公園
「みつば座って」
もしかして座れるからここにしたのかな?
それにしてもだるい
体が重たい
「大丈夫?じゃ、ないよなー」
「うん…」
「抗がん剤治療するの?」
「それを決めてないの…」
湊くんは立ったまま私の話を正面から聞く
なんだか…泣きそう
「そっか…怖いよな」
「うん…湊くん…」
湊くんの名前を呼ぶとボロボロとめどなく涙が溢れ出してくる
やだよ…
湊くんとずっと一緒にいたいよ…
「みつば大丈夫だよ
俺が一緒にいたら大丈夫に決まってる!」
なにそれ
本当にどこまでもバカだもん…
でもなんでかな?すごく安心する
「湊くん怖いよ
私ずっとずっと湊くんといたいの…
湊くんが思ってるより私湊くんのこと好きなんだもん…」
そうだよ…私湊くんが大好きで仕方ないんだよ
私が泣きながらそう言うと
湊くんがイスに手をつき、私を挟み込む
ど、ドキドキするよ…
湊くんと一緒にいたら体がだるくて重くてつらくても
全然楽になるのはなんでだろうね
湊くんは魔法だよ
「みつばオレもみつばが思ってるより好き
言葉じゃあ表せないくらい
だから…頂戴いたします」
湊くんはそうニヤッと笑って
今度は目を瞑る暇もなくキスをしてきた
昨日とは違うキス
長くて優しいな…
でもなんでかな?
すこしだけ悲しげな気がするのは…