ドッペル・ゲンガー
 何だかなあ……

 再び窓の外を見つめる。

 何か一つぐらい、俺にも目標だとか、人に自慢できるような事があればいいのに。

 自分のやる気次第だって事は分かってる。でも、何から手をつけていいのか分からないのもまた事実。

 高校二年にして、俺は自分自身の今後について悩んでいた。

 いっそ、別人にでも生まれ変われたらいいのに。

 教科書を端に寄せて、俺は机に突っ伏したーー
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