黒十字、邪悪なり
それと同じように。

「ようこそセシル・カイル。『こちら側』へ」

目の前に立つベナルが言い。

「そして、さようなら」

有無を言わさず、右手にぶら下がったままの太い鎖をセシル目掛けて放つ!

まるで弾丸のような高速で迫ってくる鎖の尖端。

直撃すれば、鼻骨の骨折程度では済まない。

ベナルのような化け物の怪力で放たれているのだ。

顔面陥没すら有り得るかもしれない。

その鎖に対し。

「撃てセシル」

邪悪が言う。

その指示に。

「 Yes, sir!」

反射的に体が動いた。

セシルはゾロターンカスタムの巨大な砲身を構える!

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