黒十字、邪悪なり
やがて。

「!?」

自動小銃のトリガーを引いても、弾が出なくなった。

弾切れ。

「そ、装填!」

慌てて空の弾倉をリリースし、リロードしようとする部隊長の片腕が。

「!!!!!!」

邪悪の発砲によって吹き飛ばされた。

「不便な銃だな。『弾がなくなるとは』」

部隊長の阿鼻叫喚の叫びをBGMに、邪悪は笑う。

笑いながら、怪異駆逐対策局部隊の隊員達を、次々と二挺拳銃で撃った。

その威力は自動小銃の比ではなく、まるでライフルで撃たれたかのように、体に大穴を開けられて絶命していく。

「撃て白銀の銃『サルガタナス』、殺せ黒鉄の銃『ネヴィロス』、我が敵を根絶やしにしろ!」

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