黒十字、邪悪なり
化け物殺しの聖職者
逆手持ちにした鍼を両手に構え、ヨセフは突進してくる!

速い!

化け物…しかも吸血鬼の真祖の能力を持つセシルでさえも瞠目するほどのスピードだ。

彼女は。

「む!」

重火器であるゾロターンカスタムを携えたまま、跳躍して距離を置く。

優に50キロはあろうゾロターンカスタムを持ったまま、あの動き。

「愛らしい容姿だけに俄かには信じられなかったが…やはり化け物か」

ヨセフが呟く。

「は、はい…サーに命令されて、貴方の殺害に来たんですけど…」

自信なさげにセシルは言う。

「お願いがあるんですけど…帰ってもらえませんか…?」

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