黒十字、邪悪なり
背後から、ヨセフの体は手鉤によって貫かれた。
「ぐふっ…!」
ヨセフの口から溢れ出す血。
力なく跪き、うつ伏せに倒れる。
「らしくないじゃないか、ジャーク・ブラッククロス。人間相手に戯れが過ぎるんじゃないか?」
血の海に沈む祓魔師。
それを睥睨するのは、悍ましく醜い肉体を持つ不死の王だった。
「ベナル・ヨアキム・シュターセン…」
ギリリ、と。
鋭い犬歯を覗かせて歯噛みする邪悪。
「おや?」
二目と見る事の出来ない焼け爛れて腐敗した顔が、ニヤリと笑う。
「怒っているのか?ジャーク」
「ぐふっ…!」
ヨセフの口から溢れ出す血。
力なく跪き、うつ伏せに倒れる。
「らしくないじゃないか、ジャーク・ブラッククロス。人間相手に戯れが過ぎるんじゃないか?」
血の海に沈む祓魔師。
それを睥睨するのは、悍ましく醜い肉体を持つ不死の王だった。
「ベナル・ヨアキム・シュターセン…」
ギリリ、と。
鋭い犬歯を覗かせて歯噛みする邪悪。
「おや?」
二目と見る事の出来ない焼け爛れて腐敗した顔が、ニヤリと笑う。
「怒っているのか?ジャーク」