黒十字、邪悪なり
拳銃といっても、恐ろしく大きなものだった。

銃身40センチはあろうかという代物。

右手に握るのは白銀の大型自動拳銃、左手に握るのは黒鉄の大型自動拳銃。

男はその白銀の拳銃を持ち上げて。

撃った。

目の前を必死の形相で走っている少女目掛けて。

「きゃあっ!」

悲鳴を上げる少女。

大きさに比例して、拳銃の威力は凄まじい。

少女の足元に、拳大の大穴が開いた。

拳銃弾の威力ではない。

まるでライフルだ。

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