黒十字、邪悪なり
原初の世界に立ち返った世界に、たった二人。

差し詰め邪悪とセシルは、この世界におけるアダムとイヴといった所か。

天地創造の終わりにヤハウェによって創造された最初の人間。

アダムの創造後、実のなる植物が創造された。

アダムはエデンの園に置かれるが、そこにはあらゆる種類の木があり、その中央には命の木と善悪の知識の木と呼ばれる二本の木があった。

それらの木は全て食用に適した実をならせたが、主なる神はアダムに対し善悪の知識の実だけは食べてはならないと命令した。

その後、イヴが創造される。

蛇がイヴに近付き、善悪の知識の木の実を食べるよう唆す。

イヴはその実を食べた後、アダムにもそれを勧めた。

実を食べた二人は目が開けて自分達が裸である事に気付き、それを恥じてイチジクの葉で腰を覆った。

この結果、蛇は腹這いの生物となり、イヴは妊娠と出産の苦痛が増し、また地(アダム)が呪われる事によって、額に汗して働かなければ食料を手に出来ないほど、地の実りが減少する事を主なる神は言い渡す。

主なる神は命の木の実をも食べる事を恐れ、彼らに衣を与えると、二人を園から追放する。

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