黒十字、邪悪なり
和やかな空気が流れるキャンプ・シュワブ
しかし、その和やかな空気を。
「セシル・カイル兵曹長だな」
一人の男の声が掻き消した。
「厚生労働省怪異駆逐対策局の者だ」
「…存じ上げております」
セシルはすぐに表情を引き締め、敬礼した。
「対策局長殿ですね?」
「知っているならば話は早い」
対策局長は、中指で眼鏡を押し上げた。
しかし、その和やかな空気を。
「セシル・カイル兵曹長だな」
一人の男の声が掻き消した。
「厚生労働省怪異駆逐対策局の者だ」
「…存じ上げております」
セシルはすぐに表情を引き締め、敬礼した。
「対策局長殿ですね?」
「知っているならば話は早い」
対策局長は、中指で眼鏡を押し上げた。