黒十字、邪悪なり
「何を絶望してやがる」
少女を嘲笑う邪悪。
…雲に隠れていた満月が顔を出し、窓に打ち付けられた板の隙間から、少女の顔を照らし出す。
その顔は醜く爛れ、頬の肉は腐り落ち、片目は刳り貫かれて空洞になっていた。
肌は血の気が失せて青白く、瞳孔は開き切っている。
その身から漂うのは腐臭。
少女は既に人に非ず。
生ける屍、ゾンビだった。
「とうの昔に死んだ奴が、絶望なんてしてんじゃねぇ」
少女を嘲笑う邪悪。
…雲に隠れていた満月が顔を出し、窓に打ち付けられた板の隙間から、少女の顔を照らし出す。
その顔は醜く爛れ、頬の肉は腐り落ち、片目は刳り貫かれて空洞になっていた。
肌は血の気が失せて青白く、瞳孔は開き切っている。
その身から漂うのは腐臭。
少女は既に人に非ず。
生ける屍、ゾンビだった。
「とうの昔に死んだ奴が、絶望なんてしてんじゃねぇ」