黒十字、邪悪なり
「いつもは戯れに銃撃を受けてやっているが…」

空中に身があるうちに、邪悪は二挺拳銃を抜く。

「たまには実力の差を分からせてやるのも一興」

隊員達の頭上から、雨霰のように降り注ぐ弾丸!

防弾仕様の鉄帽も、防弾チョッキも、いとも容易く貫通して、邪悪の弾丸は隊員達を次々と鮮血噴き出す死体へと変えていく。

一発食らっただけで、親指が入りそうなほどの銃創が刻まれるのだ。

三発食らえば急所でなくとも即死、五発食らえば判別不可能なほどに遺体が損壊する。

邪悪のサルガタナスとネヴィロスは、それほどの威力を持っていた。

しかし。

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