病気への想い 〜2週間の入院生活〜
そこにいたのは担当になった
「吉川先生」
目が大きくて声も大きい。
明るい先生だった。
正直,吉川先生の容姿に驚いたあたし。
「どうぞ座ってください」と言われると慌てて座った。
「まずレントゲンを撮ってきてください」
先生から放射線室を聞き,話を聞き終わると,一旦診察室を出て放射線室へ向かった。
先月と同じようにレントゲンを撮り,再び待合室で呼ばれるのを待った。
「お母さん,手術とかなんないよね?
あたしやりたくないよ」
「たぶんねえ…分かんないけど」
前々から「たぶん」「分かんない」が多いお母さん。
そんなお母さんに,恐怖心が芽生えた。