恋の治療は腕の中で
27日AM10:00代官山で待ち合わせをして一緒に心奈のお気に入りのセレクトショップに向かう。


「紗和さんも何かいいのがあったら買います?」

「そうだね、でも火事以来色々買い揃えたりしてお金ないから今回は止めとくよ。」


「あ~そうですよね。洋服から何から全部買い直したんですもんね。」


季節の変わり目はとにかく出費が増える。今は秋物を揃えてるけど、来月辺りからはコートが必要だよなー。コートかぁー、高いんだよね。

悠文はそんなものいつでも俺が買ってやるって言ってくれるけど、私はなるべく自分の物は自分で買いたいし、マンションの光熱費から食費まで全て悠文に出してもらってるから申し訳ないっていうのもあるのよね。

まっ、ボーナスでなんとかなるでしょう。


医院長はこの病院を立ち上げる時自分はもうこの先長くはないからって私達従業員にお給料の面で良くしてくれる。
多分他の歯科医院よりも多く貰ってると思う。

そのおかげで私は1人でアパートを借り生活してこれた。ホントに医院長には感謝しても足りないよ。

< 105 / 163 >

この作品をシェア

pagetop