恋の治療は腕の中で
嬉しすぎて泣きそうになる私に、今度は悠文が大きな紙袋を私の前に持ってきた。
「これは、俺から。」
笑顔で渡された大きな紙袋の中身を取り出し包んである紙を剥がすとそこには…。
「うそっ?
これってさっき心奈と見てた白のコート。」
びっくりして悠文と心奈を交互に見る。
「実は藤堂先生に頼まれたんです。
あのお店のこのコートを試着させて紗和さんが気に入ったら買ってくれって。」
悠文は、照れながら
「ネタバレしちゃったな。」
なんて頭をかいてる。
きゅん。
照れてる顔の悠文なんて初めて見た。
普段は格好いいのに今は凄く可愛い。
「ありがとう。悠文。」
不意に悠文が耳元で
「お礼は帰ってからな。」
もー、皆に聞こえたらどうするのよ。
「紗和ちゃん。僕達はプレゼントないんだ。ごめんね。」
「えっ、いいよ、そんなこと。
皆からだって貰えるなんて思ってなかったし。
こうして祝ってくれるだけでじゅうぶん。」
中田くんと涼介さんがばつの悪そうな顔をしているので私の方がかえって申し訳なかったなと思った。
「あー、それは俺が断ったんだ。
紗和にプレゼントを渡していい男は俺だけだからな。」
クスッなにそれ。
悠文なりの優しさなんだろうけど、焼きもちから本気でそう思ってるんだろうな、と私は思った。
「これは、俺から。」
笑顔で渡された大きな紙袋の中身を取り出し包んである紙を剥がすとそこには…。
「うそっ?
これってさっき心奈と見てた白のコート。」
びっくりして悠文と心奈を交互に見る。
「実は藤堂先生に頼まれたんです。
あのお店のこのコートを試着させて紗和さんが気に入ったら買ってくれって。」
悠文は、照れながら
「ネタバレしちゃったな。」
なんて頭をかいてる。
きゅん。
照れてる顔の悠文なんて初めて見た。
普段は格好いいのに今は凄く可愛い。
「ありがとう。悠文。」
不意に悠文が耳元で
「お礼は帰ってからな。」
もー、皆に聞こえたらどうするのよ。
「紗和ちゃん。僕達はプレゼントないんだ。ごめんね。」
「えっ、いいよ、そんなこと。
皆からだって貰えるなんて思ってなかったし。
こうして祝ってくれるだけでじゅうぶん。」
中田くんと涼介さんがばつの悪そうな顔をしているので私の方がかえって申し訳なかったなと思った。
「あー、それは俺が断ったんだ。
紗和にプレゼントを渡していい男は俺だけだからな。」
クスッなにそれ。
悠文なりの優しさなんだろうけど、焼きもちから本気でそう思ってるんだろうな、と私は思った。