恋の治療は腕の中で
同棲
「紗和?大丈夫?」


気がつくとコンビニの駐車場にいた。

「洋服は、明日買いに行くとして。下着だけでも買わないと。」


「あれ?なんでこんな所に。」


そっかー、アパート水浸しなんだっけ。

私どうすればいいんだろう?


「紗和 しっかりしろ。


さっき大家さんと話したんだけど、当分あの部屋は使えないらしい。

丁度いいから家にくればいい。

1度はそういう話しになったんだし。

行く所ないんだろ?」


確かに、無い。


「でも、迷惑じゃないですか?」


「こんな時まで強がるなって。

ほらっ。下着買わないとまたクリーニングだすぞ。」


それは、イヤ!


急いでクルマから降りてコンビニに入る。


下着を買ってクルマに戻ると頭を優しく撫でながら

「よし、 家に帰るぞ。」


その言葉が少しくすぐったくて嬉しかった。


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