恋の治療は腕の中で
乾杯!

グラスの中にはお肉料理によく合う赤のワインが注がれている。お店の照明に照らされたワインは、まるでルビーのようにキラキラと輝いていた。

私はお酒は弱いからって何度も断ったんだけど、中田くんは1人じゃ飲みきれないから少しだけ付き合ってよ。とか言いながらわたしのグラスについできた。

「僕、ワインにはちょっとうるさいんだ。
これなら紗和ちゃんにも飲めるんじゃないかな?」


私は一口飲んでみた


「あっ、美味しい。」


「だろ!ほんと美味しいんだよ。このワイン。良かった。紗和ちゃんに気に入ってもらえて。」

お店に入ってすぐメールしようと思ってたけどまさかこんな所とは、ちょっとメールしにくな。あとでトイレにたった時にすればいっか。


「所で、中田くん私に相談って何?」

「まあまあ、折角美味しいステーキ食べに来たんだからそんな話しは食べてからでもよくない?」

そんなもんかな?

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