蒼天の絆~夜空の琥珀2~
「おや? 郁人くんどうしたんですか?」
「さぁ……でも元気が戻ったみたいでよかったです。じゃあ私、失礼しようかな」
「もうお帰りですか? 郁人くん、セラさんが帰るって」
「……勝手に帰れば」
「そんなこと言わないで。見送らなくていいのかい?」
「いいんですよ、八神さん。顔を見られただけでよかったですから」
そう言えば八神さんは、「では、そこまでお送りしましょう」とおっとりした笑顔を浮かべたのだった。