蒼天の絆~夜空の琥珀2~
▼太陽の下で:若葉side
真昼の風が、建物の陰にいる僕らを心地よく撫でる。
とりあえず昼食を促し、それも終えてしばらく後。
よっぽど疲れていたのか、彼女はあっという間に寝入ってしまった。
肩には適度な重みがかかり、安らかな寝息が耳元で聞こえる。
僕の隣を安らげる場所だと思ってくれたことが、嬉しかった。
「こんなに無防備な顔をして眠るなんて。……満月の夜だったら、危険だったな」
彼女の頬を撫でる。
撫でるほどに、愛しい気持ちが溢れ出す。